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不安やストレスに勝つ“魔法の力”があった
なぜこんなにつらいのか――。現代は、多くの人々が日常的にストレスを抱え、生きにくさを感じ、先行きに不安を抱いている。
いわゆる「ライフイベント・ストレス表」では、人生の中で経験するさまざまな出来事のストレスが数値によって示されている。
「配偶者の死 100」
「親族の死 63」
「個人のけがや病気 53」
「解雇・失業 47」
「借金 31」
こうした日々のストレスや不安、悩みを乗り越える”魔法の力”として、近年、注目されているのが「首尾一貫感覚(SOC)」だ。
医療社会学者のA・アントノフスキー博士が提唱したこの能力は、もともとユダヤ人強制収容所での過酷な収容体験を乗り越えた女性たちに共通していた、次の「3つの感覚」から構成される。
◆把握可能感=「だいたいわかった」
◆処理可能感=「なんとかなる」
◆有意味感=「どんなことにも意味がある」
これらの感覚は後天的に高められるものであり、何か問題に直面した場合、その原因を「3つの感覚」から分析できるという。
理不尽な世の中を生きる”究極のヒント”を、文理シナジー学会学術奨励賞を受賞した気鋭の研究者が平易な言葉で解説する。
【編集担当からのおすすめ情報】
いきなり「首尾一貫感覚」「SOC」といわれても、ほとんどの方はピンとこないと思います。
一見、難しそうなこの「感覚」をわかりやすく説明するために、著者はたくさんの例や喩えを紹介しています。実際のカウンセリング例に加えて、本書では、次のような人物の言葉や作品、キャラクターなどが例に挙げられています。
◆羽生結弦「逆境は嫌いじゃない」
◆「ケ・セラ・セラ~なるようになる」
◆野村沙知代「大丈夫よ」
◆ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』
◆『水戸黄門』
◆のび太(『ドラえもん』) ほか
学術的な研究の場では、まず出てこない例だと思いますが、こうした身近なエピソードをまじえることで、「首尾一貫感覚」を文字通り、感覚的にわかってもらえるように書かれています。
ぜひ、書店で手に取ってみて、興味を持った一節だけでも読んでみてください。
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