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西洋クラシック音楽において、名曲と称される作品が「どのように書かれたのか」、作曲家は「音による建築をどのように設計し、作品化したのか」という観点から論じた、最新にして最強の楽式論。楽式論に必須の基礎形式、複合形式を懇切に解き明かしたうえ、変奏曲形式や対位法様式の代表であるカノンとフーガ、和声様式の代表であるソナタ形式にも多くの紙幅を割いた。近代フランス音楽の様式として、ドビュッシーとラヴェルを詳細に論じた1章を設けたのも、類書にない特徴である。既刊『名曲で学ぶ対位法』『名曲で学ぶ和声法』同様、魅力的な実曲を多数示し、その多くが読者が実際に弾いて試せるように、大譜表で書かれている。本書を読んで理解し、弾いて確かめるうち、最終的には読者が自力で、自分の演奏する曲や鑑賞している曲の楽曲分析ができるようになることが、著者の願いである。
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