1~2日で出荷、新刊の場合、発売日以降のお届けになります
アップダイクを「読まずに語る」!
『中二階』、『室温』、『もしもし』など、独特の緻密でマニアックな作風で知られる著者が、大作家ジョン・アップダイクへの思いを語った自伝的エッセイ/ノンフィクション。
1989年夏、かつて教わった作家ドナルド・バーセルミの訃報に接し、落ち込んだ著者は『ニューヨーカー』誌に追悼文を送ろうとする。だがアップダイクがナボコフのために書いた追悼文よりもいいものを書こうとして挫折。敬愛するアップダイクが亡くなったときに同じことになっては立ち直れないと思い、彼についてのエッセイを書くことを思いつく。存命で人気のある大御所について書くことに怖気づきながら『アトランティック』誌に提案すると、編集者が乗り気になる。
そもそも著者が文学の道を歩むことになったのは、19歳のとき母親が新聞に載ったアップダイクのエッセイを読んで大笑いするのを見たのがきっかけだった。アップダイクの著作の半分も読んでいないにもかかわらず、それを開き直るかのように「記憶批評」、「読まず語り」など自ら編み出した技法を駆使しながら、アップダイクに対する矛盾に満ちた感情を研究し、緻密なまでに描写する。「読者」と「書物」の奇妙で切実な関係を浮き彫りにする一冊。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。