形と美
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この巻には一九九一年に中央公論社から刊行され、のちに岩波現代文庫に収められた名著『形の哲学――見ることの概念史』<をはじめとして、最初期の「シェリングとショーペンハウアーの芸術哲学」「現象学批判」「デューラーとブリューゲルの空間描写の違い」や「熊沢蕃山と安藤昌益」「西田幾多郎」など東洋思想を幅広く論じた単行本未収録論文19篇を収録する。著者の芸術的鑑賞力や美への関心の深さと多様性を遺憾なく発揮した一冊。
目次
『形の哲学――見ることの概念史』
*単行本未収録論文
現象学批判
味覚と志向性
形とエロティシズム――くびれた腰はどうしてセクシュアルなのか
美の起源
シェリングとショーペンハウアーの芸術哲学
デューラーとブリューゲルの空間描写の違い
ハイデガーの技術論と柳宗悦の民芸論
モエレ沼
現代哲学としての仏教
熊沢蕃山と安藤昌益
死生観の東西――井上円了の霊魂論
西田幾多郎
明治期日本におけるドイツ哲学の選択
田中正造と南方熊楠
植民地主義の文体
山本信――ヘーゲルの屋台骨にヴィトゲンシュタインの扉をつける
知の人・伊東俊太郎――古今東西かつ文理融合
坂部惠
東洋思想と二十一世紀のアジア
著者解題
人名索引
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