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世界中で起きている,患者の自殺という最も重大な問題の予防に向き合うには何が重要か。
自殺の危険の高い患者に対する治療にとって,本書で紹介するCAMS(Collaborative Assessment and Management of Suicidality)の治療的アプローチは革新的な枠組みとなる。
CAMSでは治療者と患者の「協働」が鍵となる。治療者は患者自身も積極的に診断や治療に関与していくよう働きかけることで,治療の効果を最大限に引き出そうとする。著者は,初回セッションでの危険評価,治療計画の立案,その後の評価,終了の決定,終了後の計画といった治療経過で一貫して患者の関与を強調する。
また,CAMSの治療においては自殺状態評価票(SSF: Suicide Status Form)が欠かせず,危険評価用紙としてだけでなく,治療を通して応用的に使用する臨床ツールとなっている。巻末付録にはSSF本体と記入例,記入における各マニュアルを収録しており,実際の臨床での使用を見据えたつくりとなっている。
SSFには,万が一患者の自殺が起きてしまった場合の医療過誤訴訟から臨床家を守る治療の記録としての役割もあり,この問題に関する章も一読の価値がある。
本書は自殺予防に携わる臨床家にとって新たな道標となる治療の哲学と実践的アプローチの書である。
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