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〈無限なもの〉を主題にデカルト哲学を再解釈
ロディス=ルイスの代表作『デカルトと合理主義』(Q417)の邦訳刊行が1967年のこと、それから半世紀以上の時を経て、デカルトを真正面から論じた新たな1冊が文庫クセジュに加わった。その本書『デカルト』の著者によれば、私たちは「通俗的なデカルト理解つまりカルテジアニズムのせいで」この哲学者とその思索とちょっとのところで擦れ違ってしまう。常套句になった「心身二元論」や「合理主義」などの言葉によって塗り込められてきたこの「カルテジアニズム」を打ち破るために著者は、神の「無限な」という在り方に焦点を絞り、デカルト哲学を構成する代表的な論点のすべて(自我論、存在論、認識論、道徳論、生理学と機械論を含む自然学など)をそれに関連づけ、豊富なデカルトからの引用文とともに統一的な視座から再解釈しようと試みる。懇切丁寧な訳注を付した。
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