取り寄せ不可
口の中は、「小さな地球」。
この環境を大切にすれば
あなたの人生は
大きく変わります。
咬み合わせの名医が教える
歯、口、舌の、こわいけれども
本当にあなたの役に立つ話。
◆本書「はじめに」より抜粋
〝口の中は小さな地球だ! 〟
これが頭にひらめいたときの喜びは、今でもよく覚えています。
実は、私はもともと普通の歯科医でした。
世界で活躍する、あこがれの先輩たちを見て、西洋医学の世界で活躍することを目標に、研鑽を積んでまいりました。
その結果、西洋医学で一番実証されていない、〝歯の咬み合わせ〟というものを解明したくて、整体治療や気功などいろいろやってみたのです。
しかし、同時に解剖学・生理学・微生物学の勉強も始めました。
〝人間〟というものを、いろいろな角度から見つめなおしてみたかったからです。
1993年から1997年ごろのことです。
今はまた、二度目の基礎系の勉強時期ですが、これは医師の先生に、歯科をわかってもらうために始めました。
それがまとまることによって、今回ようやく、読者のみなさんに、新しい歯科の概念をお伝えすることができるのは、無上の喜びです。
この本は、歯および歯科の知識が、スッキリまとまるように心がけました。
内容はすべて、生理学・解剖学・微生物学の基礎知識に基づいて書かれています。
もともと、口の中は、体から独立したものではありません。
体と一体化したものなのです。
我々が母親の胎内でいた時に、単細胞から魚になり、人間になるまでの10億年の進化を十月十日で仕上げます。
その魚の時代には〝えら〟があります。
それを鰓弓といいますが、その鰓弓の4つの神経が、我々の顎や顔を作っています。
また、口の中は〝体の外〟ですが、歯はそれを突き破って生えています。
こんな組織は、体の中で〝歯〟だけです。
また、本文でも出てきますが、口の中である小さな地球には、〝唾液の海〟があります。
その中には、〝歯の山脈〟があります。
その中の住人である、〝微生物〟は、一体どんな生活をしているのでしょうか?
私自身、その奥深さに興味は尽きることがないのです。
近頃は、ようやく医科歯科連携が前進し、心筋梗塞の患者さんには、オペの前には「必ずお口のケアを歯医者さんでするように」と主治医の先生が伝えてくれます。
これも20年前を考えると、嬉しくもあり、また隔世の感もありますが、今後は「舌ストレス」による、不定愁訴において、医科歯科の連携が取れるように、今後「舌」の大切さを広めていきたいと思います。
この本を通じて、患者さんの皆さんのみならず、歯科医師の先生方、医師の先生方も、「体の中の歯科」の理解の一助になれば、幸甚です。
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