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かつて国鉄の機関区や客車区といった現場を訪れると、構内の外れにいささかくたびれた客車が1輌、ポツンと留置されている光景によく出くわした。これが救援車である。
災害や事故で本線が不通になると、復旧用の器材や人員を載せて、文字通り救援に駆けつけるのが使命である。反面、輸送が順調なら出番はなく、基地に留置されたままで数カ月から1年以上、全く動かないことも珍しくない。当然ながら、全車が改造車で、2度3度のお勤めを経て、廃車目前の古強者ばかりになる。種車は様々だから、形式は同じでも1輌ごとに外観はバラバラになる。
そんなクセのある車輌には、多くの車輌ファンが関心を寄せてきた。救援車は貨車、電車にも存在し、木造客車にも面白い車輌が多いが、今回は鋼製客車に絞り個性ある車輌の魅力を紐解く。
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