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カタストロフの後で
ガソリンが切れるか、命が切れるか、心が切れるか、時が切れるか、道が切れるか、俺はまた、一個の憤怒と激情となって、海へと向かうのか。悔しい、悔しい、悔しい、海へ、悔しい、海へ、海へ。
太平洋へ。
激怒する、悲憤する、嗚咽する魂よ。海へ。
海原よ、汝は炎。潮凪よ、汝は炎。水平線、空と海を切り分けよ。黎明。一艘の帆船。
明けない夜は無い。
(「詩の礫」)
「 “フクシマハ フネノハネダ”ト、小聲が叫(おら)ぶ………。和合亮一のtwitterは、「やせた牛」の生靈(ショウリョウ)だった」(吉増剛造)。
東日本大震災で亀裂の走った「無人」に言葉の礫を投げつける。『詩の礫』『詩ノ黙礼』『詩の邂逅』『廃炉詩篇』を凝縮、億年の未来に差し出すドキュメント。
解説=藤井貞和、柳美里、大友良英、山内功一郎
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