保険業界戦後70年史

保険業界戦後70年史

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出版社
保険毎日新聞社
著者名
九條守
価格
3,300円(本体3,000円+税)
発行年月
2018年7月
判型
A5
ISBN
9784892932922

日本経済の戦後の歩みをたどるとき、およそ戦争直後からの50年間の「成長の時代」とそれ以降から現在に至るまでの20年間余の「激動の時代」とにまとめることができ、保険業界の戦後の変遷もこれとパラレルに捉えられる。本書は、保険業界における戦後70年間の歩みを振り返ることを目的に、内容を「成長の時代」(第1章)、「「激動の時代」の到来」(第2章)、「これからの保険業界」(第3章)の3つのカテゴリーに分け生保と損保の成長と激動の軌跡を時系列に沿って跡づけたものである。
第1章は、戦後からバブル期までの「成長の時代」における50年間(1945年~1990年代中盤)を解説する。戦中から戦後にかけての生損保会社の再建や再編及び新会社の設立と、経営の安定化を最優先に護送船団方式とよばれる行政指導のもと50年間にわたり続いた「成長の時代」における生損保20社体制、経済成長・社会構造の変化に対応して競うように開発発売される保険商品の数々、「募取法」制定による保険契約者の利益保護と保険事業の健全化のための施策など、当代の保険業界の動向について詳しく解説する。
第2章は、1990年代中盤にこれまでの日本経済の安定成長は終焉を迎え、それ以降における国内外の経済・金融環境の大きな変化に直面して「激動の時代」に突入した保険業界の動きを綴る。貿易摩擦による日米構造協議の結果としてもたらされた保険商品や保険料率の自由化、世界的な金融制度改革の流れのなかでの銀行再編、さらにはバブル崩壊後の円高・金利低下の状況下での運用の失敗などが複合的に絡み合って展開する保険各社の破綻・合併・統合という激しい動き、また、保険仲立人(ブローカー)制度の導入や銀行窓販の全面解禁、保険ショップや保険比較サイト等の保険販売チャネルの多様化、行政当局における契約者保護に向けての施策など、今日に続く保険業界の激動の20年を、保険各社の当時の情況や思惑などもリアルに織り込んで振り返る。なお、本文随所に「保険毎日新聞」の一面記事をそのまま掲載してあり、臨場感をもって時々の様子をつかむことができる。
第3章は、「これからの保険業界-質的能力向上への時代へ」と題して、激動の流れの中、保険販売の多様化が進み、一方で、保険法や保険業法が改正されて募集のあり方についてコンプライアンスの厳格な対応が求められるなど管理・監督の一層の強化が図られ、厳しい時代を迎えることとなった保険募集人・保険代理店の現状と質的向上への今後の取組み、生損保再編第二幕の経緯とその結末、生損保会社の海外進出と展開などについて、現状と今後を見据えながら概観する。
このように、本書は、一般の読者にとっては戦後における保険業界を軸とした日本経済の通史として読むことができ、保険関係者にとっては来し方から示唆するものを汲み取りこれからの新たな局面を見通すための一冊となっている。
なお本書の末尾には、70年間の保険業界に関わる出来事を「年表」にまとめ掲載している。

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