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さまざまな事情を抱えながら現代の都会で逞しく暮らす妖怪たちの悲しくも温かい物語
現代――。あやかし達だって、悩みながらも一生懸命、生きています。
初夏だと言うのにやたらと寒く、麻理の住む東京の田舎では雪が降るという異常気象にテレビは賑わっていた。
そんな中、麻理と河野は雪乃のところへ置き薬のチェックで訪問する。
寒くて喜ぶ雪乃と、彼女の家に遊びに来ていた椿。
山の麓では雪が積もっており、巨大な足跡のようなものがあった。
もののけたちが、その原因を探っていくと…
失われていく自然への畏敬と開発による環境破壊は、そこに住む人間だけでなく妖怪たちもまた犠牲者であることにかわりがない。
前作に続いて、容姿端麗で「ニワトコ薬局」の売り上げNo.1の配置薬販売員でありかつ正体が河童である河野遥河(かわのはるか)と同僚の麻理、ラジオ番組のDJを務める雪女の雪乃など、一風変わった人物(妖怪?)たちも登場。
さまざまな事情を抱えながら現代の都会で逞しく暮らす妖怪たちの悲しくも温かい物語。
※懸場帖……かけばちょう。配置薬の販売員が持つ台帳のこと。薬を置いてもらっている顧客情報が書かれている。
<目次>
第一章 初夏に雪が降り、雪女は花粉症に苛まれる
第二章 カエル妖怪は雨がお嫌い
第三章 山神様と天狗様とOL様
第四章 泣き虫ぼうやの山童
エピローグ
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