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これまで政治文化には、なんらかの「本質」があるかのように語られ、思考方法や行動類型が不変であるかのように見なされてきた。そうした文化本質主義がもたらす政治性はいかにすれば批判、無化できるのか。本書では、まず政治理論は文化をどのように扱うべきかを再検討し、さらに文化を利用する政治のありかたについて論じる。国家や民族という枠がどのように文化を利用しつつ政治を動かそうとしているか。またそれに市民概念は対抗できるのか。その可能性を探る。
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