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あなたの人生には、あなたに
しかない固有の色が着いている
のかもしれない。
だが、それがどんな色かを、
あなたを含めて誰も見ることが
できない。
これが、「自由」ということなのだ
▼生命の自己保存を至上命令とする自然に生きる私たちに、「自由」はいかにして可能か。
▼私たちの世界の存立構造の内に「責任」という仕方で兆した「自由」の可能性をめぐって、本書は、現代科学の議論を参照しつつヨナス、アレント、ハイデガー、レヴィナスらと共に、そして彼らに抗して、独自の思索を紡ぎ出す。
本書は、「自由」の起源を自然界における「自発性」に見出し、「心」から「意識」の成立を、一方を他方に還元できず、かつ両者の間には一方が他方を「支え」、他方が一方を「包む」という固有の関係性として捉え直すことで、形而上と形而下の論理を繋ごうとする。
このようにして生命の論理の支配下にいることに常に意識的でありながらも、それにも拘わらず、私は自ら欲したところのもので「ありうる」(「私は自由なのかもしれない」)。この純粋な可能性の次元に生きようとすること、これは誰に命じられたのでもない「自由」である。
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