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■真の主役は戦車でなく、砲兵だった!?
気鋭の戦史研究家が、新視点から描いた画期的な陸戦論!
世界大戦というと、戦車や戦闘機、またそれを用いた電撃戦などが有名です。
しかし、二つの大戦の勝敗を決定づけたのはそれら花形兵器ではなく、地味な存在の砲兵でした。
砲兵戦術の視点から、二つの大戦で、戦い方がどのように変わっていったかを解説していきます。
陸戦戦術の流れが分かり、その中で“変わらなかった戦術の本質が何か”が見えてきます。
■内容の抜粋
●砲兵戦術の進化で大戦は動いた
第一次世界大戦のカンブレの戦いでは、戦車が初めて大量投入され、部分的に塹壕線を打ち破りました。
そのため、戦車の集中投入による突破作戦の可能性を拓いた戦闘として有名です。
しかしこれまでイギリス軍が一的に陣地を占領しても、すぐに後方のドイツ軍の逆襲により奪い返されていました。
カンブレの戦いで占領した陣地を奪い返されなかったのは、イギリス軍砲兵が縦深制圧を行いドイツ軍に反撃を許さなかったためでした。
●「機動戦」vs.「火力主義」
機動戦というとドイツの電撃戦が有名ですが、当時、各国が「機動戦」理論を研究し、採用していました。
しかし実際に大戦が始まると、スマートな「機動戦」は打ち棄てられ、陰惨な「火力主義」へと回帰していきました。
●戦車は、ほぼ戦車以外に撃破された!?
いかに装甲と機動性をもつ戦車も、単独で動けばすぐに砲兵の餌食となる脆弱な存在であり、「火力の一部」にしか過ぎません。
撃破された戦車は8~9割が戦車以外によるものでした(北アフリカ戦線を除く)。
敵戦車を撃破するのは、戦車の役割ではなく、砲兵の役割でした。
ティーガー戦車とM4シャーマン戦車でどちらが強いかという問題は、さほど大きな意味をもたなかったのです。
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