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『ハムレット』で海賊が登場した背景には、海洋国家へと向かうイギリスの姿があった。
グローバル化という名のもとで、海洋覇権の時代が終わっていない現代において、
シェイクスピアの作品群から浮かび上がる課題は、日本にとっても無縁ではないのだ。(本文より)
シェイクスピアにとっての海、そして『ハムレット』における海賊との出会いを手がかりにすると、その作品群の魅力が更に増してくる。
それらを見直すと想像以上に海洋国家イギリスが立ち上がる状況が描かれていることが確認できる。
そこから浮かび上がる問題点の多くは、明治維新後百五十年を経た現在の日本と無縁ではない。
シェイクスピア作品を曾てない斬新な視点から読み解く、画期的な解説書である。
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