ジャコメッティ彫刻と絵画

ジャコメッティ彫刻と絵画

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出版社
みすず書房
著者名
デイヴィッド・シルヴェスター , 武田昭彦
価格
5,500円(本体5,000円+税)
発行年月
2018年7月
判型
A5
ISBN
9784622079798

「わたしは風物を見ることにそれほど関心がない。なぜなら、テーブル上のひとつのコップが以前よりもずっとわたしを驚かすからだ。(…)見えるとおりのコップを描こうとすることは、かなり控え目な企てのようにみえる。とはいっても、それは事実上不可能だとわかっているので、それが控え目なのか傲慢なのかさえももはやわからないのだ」(A・G)

「芸術家は、写生で仕事をしながらたがいに変化し矛盾する記憶の集積を構築しようが、あるいは記憶で仕事をしながら自分が見てきた思い出の総合を組み立てようが、けっして目的に達しえない。ジャコメッティの作品は、自分が見ているものをコピーしようとしてきたすべての芸術家が知る絶望を〓き出しにしておく。同時にそれは、いままでに見たいっさいのものとまさに同じ堅い核が存在するということ、そしてそれが固定化され、保存され、不滅のものであるかのように表現されうるということの主張なのである」(D・S)

ジャコメッティの彫刻はなぜかくも細いのか…。1948年に出会って以来親しく交流、矢内原伊作と同様にモデルとしてポーズをとり、ロンドンでの大回顧展をも実現させたイギリス人美術批評家・キュレーターによる金字塔的エッセイ。見ること、見たものを再現すること、そして創造することの意味を「全身芸術家」とともに考えつづけた半世紀の軌跡。1964年9月、著者を聞き手におこなわれたジャコメッティ・BBCインタビューを完全収録。

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