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近年の初期室町幕府研究は、若手研究者の台頭により豊富な研究蓄積がある。十四世紀の南北朝時代そのものを扱った通史はたくさん存在するが、初期室町幕府を基軸に据えて、同政権が対南朝で苦戦や試行錯誤を重ねながらも、政権基盤を確立し、発展していく様相を叙述した書籍はほとんどない。本書は、成立から最盛期(義満期)に至るまでの初期室町幕府について、政治体制・地方統治・室町殿義満・寺院政策など、最先端の研究動向を紹介。なお、初期室町期とは、幕府成立から南朝と平行し、義満の時代に幕府が最盛期を迎える時期を指す。
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