水辺のスケッチ

水辺のスケッチ

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出版社
ふらんす堂
著者名
金山桜子
価格
2,934円(本体2,667円+税)
発行年月
2018年6月
判型
B6
ISBN
9784781410418

◆第一句集

光りつつ波は泥打つ葦の角



桜子さんは琵琶湖に近いところに住んでおられる。いわば日々暮らしの場が水の国である近江なのだ。旅人にはない水の近江との親和が句集『水辺のスケッチ』の句世界の展開につながっている。

(序より・宇多喜代子)





◆自選十五句より

あしかびに水あたたかき日なりけり

初蛙震へる腹を草の上

田へ下る轍はこべら埋めつくす

無いものを確かめてゐる仔猫かな

かささぎの恋石室に舟と星

行々子あぶくはじけるやうに鳴く

水底に触るるあごひげ大鯰

波のたりのたりと岸へ蓮の花

まひまひの肉が朽葉をかかへこむ

緑蔭は三本ほどの栃なりき

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