取り寄せ不可
◆第一句集
光りつつ波は泥打つ葦の角
桜子さんは琵琶湖に近いところに住んでおられる。いわば日々暮らしの場が水の国である近江なのだ。旅人にはない水の近江との親和が句集『水辺のスケッチ』の句世界の展開につながっている。
(序より・宇多喜代子)
◆自選十五句より
あしかびに水あたたかき日なりけり
初蛙震へる腹を草の上
田へ下る轍はこべら埋めつくす
無いものを確かめてゐる仔猫かな
かささぎの恋石室に舟と星
行々子あぶくはじけるやうに鳴く
水底に触るるあごひげ大鯰
波のたりのたりと岸へ蓮の花
まひまひの肉が朽葉をかかへこむ
緑蔭は三本ほどの栃なりき
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