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主人公は、500年の長い歳月を生きてきた、1本のミズナラの樹。「昔々、私が権轟山の麓に生まれてから今日までこの目で見た、さまざまな出来事の物語でございます。その昔、隻眼の悲しい目をした世捨て人が、私のそばに庵を編みました。私の前で、勇敢に命を散らした若武者もおりました。船大工の辰吉も、山の少女ツキも、思えば哀しい心を抱いた人たちでした。母熊を失った子熊の哀れな鳴き声や、子を捨てた母親の嘆きの声は、今もこの耳に残っております。荒らされた山、汚された川、そして切られた木々、私の体には悲しみが刻まれているのでございます。年輪の一本、一本に・・。」ナチュラリストとして知られる著者が紡ぐ、母なる樹の物語。
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