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■20年にわたってトヨタの研修に参画する
私は本書を通じて、4つの大事なことをお伝えしようと考えています。
第一に、「強い企業」には、優れた理念(経営者の思想・哲学)があり、
それを体現している肚(はら)のすわった、信念のあるリーダーがいる。
第二に、こうしたリーダーのもとで強い現場力が生まれ、
また、その現場力を生み出すための仕組みがある。
第三に、「優れたリーダー」は、人間力が磨かれ、
メンバーを惹きつける魅力にあふれている。
第四に、「人間力」を鍛えるには〝場所〟と〝時間〟を設け、
手間(トップリーダーや上司・先輩のめんどう見)を必要とする。
従来、日本企業の強みは「現場力」にあるといわれてきました。
ところが近年、その評価が揺らいでいます。
大手企業から中小企業まで、現場力の低下が危ぶまれているのです。
トップリーダーからは、「指示待ちの社員が増えた」
「中堅社員もチャレンジ精神に欠ける」といった嘆きが聞こえてきます。
私の研修でも、経営者や教育担当者から
「自主的に考えて、動く社員に育ててほしい」と、
はっきり口に出して要望されるケースが増えています。
私は、こうした声に対して
「たしかに、現場リーダーが育っていないな」と
納得する半面、多少の違和感も覚えます。
なぜなら、いまでも着実に現場リーダーが育っている企業があるからです。
トヨタ自動車(以下、トヨタ)は、
その代表的な企業のひとつといえるでしょう。
私は1997年から20年間にわたって、
トヨタで現場第一線のリーダーの育成を
お手伝いしてきました。その詳細については本論をお読みいただくとして、
私はこの経験からトヨタの「強み」を肌で感じることができました。
それは、一言でいうなら「社員の潜在能力」を引き出す強いリーダーと
「仕組み」があることです。
では、その仕組みとはなんでしょうか?
これも端的にいってしまえば、
人材育成の基本をOJT(On the Job Training)に
置きながら、集合研修やQCサークル(Quality Control Circle)、
さらにはクラブ活動など、
さまざまな〝仕掛け〟を張りめぐらしているのです。
私の研修も、その一端を担っているわけです。
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