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脳と心のかかわりを科学する
わずか1.5リットルほどの脳は、その誕生から死まで生命活動を維持し、自然や社会の環境にフレキシブルに適応する意識を持続させています。脳の高次機能には社会の中でさまざまな問題の解決に向けて働く認知脳の仕組みと、社会の中でうまく適応してゆく社会脳の仕組みが共存しています。この社会脳と認知脳はシーソーのように働くネットワークをなしています。脳科学はもっぱら理科系の学問と見なされがちですが、今、心理学を中核とした人文社会科学と脳科学や情報学が相互乗り入れして、脳と社会とのかかわりの研究が新たなルネサンスの時代を迎えました。本書はこの文理融合の新しい分野をわかりやすく紹介し、脳の働きから人々をつなぐ社会脳のメカニズムを考えてゆく冒険への誘いです。
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