近年の科学技術と医療技術の急速な発展によって、「病とともに生きる」「医療とともに生きる」「科学技術とともに生きる」側面が拡大してきた。そこでは、いのちの本質、生と死の本質、人間の本質、自己の本質といった、人間が古代から掲げてきた問題に新たな捉え直しとアプローチが求められている。
本書では、こうした問題にさまざまな臨床現場における第一線の臨床家が、心に学ぶことを通じて、それぞれの心が捉えた、その現代的・未来的意義と普遍的意義についての論を展開している。
人生にとって真にかけがえのないものとは何なのか。「生きる」とは、「死に逝く」とは何なのか。暴力が政治、経済、社会、文化、教育など、さまざまな領域に侵襲し、人間の営みを危機に陥れている現代にあって、人類はどのように創造へと向かうのだろうか。
臨床心理学、医療人類学、医学等の臨床現場から寄せられた、瑞々しい論文集。
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