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本書を手にした読者は、数々の円環型ダイアグラムがつくりだすもうひとつの図像世界を旅することが約束されている。その意味で、本書はまちがいなく稀有の読書体験となるだろう。
ーー三中信宏「監訳者解説」より
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一千年に及ぶ人間の知の可視化を分析した前作『THE BOOK OF TREES - 系統樹大全:知の世界を可視化するインフォグラフィックス』の姉妹本となる本書では、情報可視化の表現において採用されることの多い「円環」レイアウトに着目し、古今東西の300を超える図版とともに、その可能性を次の3つのアプローチから読み解いていく。
1)人間の知識のあらゆる領域において、円環が普遍的な存在となった状況を明らかにする。
2)なぜ人間が「円環」という形状に惹きつけられるのかを、近年の認知科学研究で明らかになった知覚バイアスを基に説明していく。
3)円環レイアウトの多様性と柔軟性を、21の分類体系によって提示する。
これらの考察により、より現代に則した形で、どんな複雑なものでも表現できる円環の無限の可能性に触れることができる。情報デザイン領域においてはもちろんのこと、人間によるあらゆる表現領域において参考となる一冊。
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