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東洋の美術を世界に知らしめた岡倉天心が晩年の10年間を過ごしたのは、都会から遠く離れた茨城の北端・五浦(いづら)であった。太平洋を臨む岸壁に六角堂を構えた天心は、五浦とボストンという真逆の環境を往復する生活の中で何を思い、『茶の本』を書いたのか。五浦での生活と思索は、天心に何をもたらしたのか。
2016年9月に行われた国際シンポジウムの記録を再構成し、書籍化。シンポジウム2日目に行われた、「天心遺跡」を訪問するツアー「北茨城市 五浦探訪」や「オペラ『白狐』ハイライト」などの記録も収載。附録として、2011年の東日本大震災で流出した六角堂の復元記録、天心の主要な遺品の解説をカラーで掲載。六角堂と『茶の本』から天心の思想をひもとき、「天心とは何者か?」に迫る。
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