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作曲者にとって「一番身近な楽器であるピアノから離れたとしたら、自分はどんな音楽を書きたいと思うのか試してみたい」という気持ちから、全曲無伴奏曲に初めて取り組んだ意欲作。編成が曲ごとに異なるなど、自分なりの実験・試作の雰囲気が漂う曲ということで、“essais”(フランス語で「試し」の意)と名付けられた。1曲目「雪」と2曲目「紫陽花」は“西洋風”の音づかいやメロディーラインをいつも以上に意識し、ことに2曲目はシャンソンへのオマージュとして作曲したという。3曲目は叙情的なメロディーが魅力的な上に、調の移ろいで色彩感の移ろいを描き、寂寥感を見事に表現している。
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