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人体構造と動きのさまざまなとらえ方は、昔も今も変わらない一定のルールがある!
人を描くときに「モデルの特徴をしっかりつかみなさい」とよく言いますが、実は、これは大きな間違いなのです。
人物の味が最初から出てしまうデッサンは、リアル感に欠けたよくないデッサンです。人物を描くには一定の法則があり、上手く描くにはもっとも「単純な形体」から組み立てていくことが重要なのです。
たとえば幾何形体の円筒形を基に描き、最後の肉づけ段階でその人の個性を盛り込めばよいのです。
本書は、男性の生き生きとした動きを描くためのさまざまな方法を解説するものです。デッサンは写真トレスではありません。写真そっくりに描いても絵になりません。
そこで、理想的な体型の男性像デッサンを中心に展開し、現実にいる人物表現から簡略化されたキャラクター表現まで対応できるようにします。
そのために、「線主体のデッサン」と「調子をつけたデッサン」を使い分けて、わかりやすく解説していきます。
さらに本書は、デッサンの考え方と具体的な練習方法を解説し、目的に合ったリアルな人物像が描けるようにするため、たくさんのワザを提案します。
その方法の1つにジェスチャードローイングと呼ばれる描き方があります。3分程度で大きな形を伸びやかな線でとらえる方法で、動きのあるポーズを素早く描く練習に最適です。
●その他、本書のキーワードとして
・美しさや強さには理由がある……「リズム」がポーズの美しさを生み、動きがリアルになる。人体の動きを描いているうちにそのリズムを見つけ出そう。
・全身や腕、脚の法則……らせん構造の法則を覚えれば、見なくても描けるようになる。
・背中の法則……男は背中で魅せる。筋肉の見え方が違ってくる「背中」に注目する。
・首の法則……力強い首にするコツは首スジにある。胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)がつくるラインをとら えて、形と動きを表す。
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