廃墟の眺め

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出版社
烏有書林
著者名
吉行淳之介 , 七北数人 , 烏有書林
価格
2,860円(本体2,600円+税)
発行年月
2018年1月
判型
四六判
ISBN
9784904596104

"【2023年5月現在、新本が定価(2,600円+税)で購入可能】

「私たちの行手に、また廃墟が現れてきた。」(「廃墟の眺め」より)
忍び寄る不安。胸にともる灯。世界の底から響く音。驚くほど詩的で繊細、かつ感覚的でなまめかしい吉行淳之介の傑作短篇集。
 安岡章太郎、遠藤周作らと共に「第三の新人」と呼ばれ、性文学の旗手でもあった吉行淳之介の作品には、無頼派と近しいニヒリズムがあった。その心象風景は静謐で、廃墟のように寒々としている。敏感すぎる神経が不吉な妄想を招き寄せる。妄想が妄想を生み、しだいに現実を侵食していく。どこかにひと筋の光はないか。魂が叫びをあげる。
 衝撃的な処女作「薔薇販売人」から、人の心の底知れなさと人間関係の怖さをえぐった「人形を焼く」「出口」、優しく切ない「寝台の舟」「香水瓶」、神経がひりひりするような病気小説の数々、全集未収録の生々しい妄想譚「食欲」「梅雨の頃」、戦後の荒廃と重なる心の廃墟を映す「廃墟の眺め」まで、ヴァラエティに富む吉行文学の精粋、全17篇。

※七北数人氏を監修者に迎えた「シリーズ 日本語の醍醐味」は、“ハードカバーでゆったり、じっくり味わって読みたい日本文学”をコンセプトに、手に汗握るストーリーではなく、密度の濃い文章、描写力で読ませる作品、言葉自体の力を感じさせる作品を集成してゆきます。"

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