アリストテレスの時空論

アリストテレスの時空論

出版社よりお取り寄せ(通常3日~20日で出荷)
※20日以内での商品確保が難しい場合、キャンセルさせて頂きます

出版社
知泉書館
著者名
松浦和也
価格
5,500円(本体5,000円+税)
発行年月
2018年1月
判型
A5
ISBN
9784862852670

「時間とは何か」「空間とは何か」をアリストテレスは『自然学』第3巻・第4巻で集中的に考察している。
それら時空論は,背景として質料形相論やカテゴリー論,可能態・現実態から,さらに四元素説や四原因論と目的論的自然観まで,アリストテレスの哲学的諸概念や自然哲学的理論を基盤に展開されている。著者はテキストを正面に据えて,存在論的な観点からその論理の構造と存在論的な前提を解明する。
『自然学』は多くのトピックを寄せ集めた作品とされ,個別の分析が主流となっているが,著者は第3・4巻を単一の著作と見なし,そこでは運動論を軸に「運動に続くもの」としての無限,場所,空虚,時間が統一的に議論されていることを明らかにする。
古典的テキストの読解には,現代的な問題関心から接近する方法とテキストの歴史的位相と背景を踏まえて読み取る方法があり,とくに自然哲学の領域は強い歴史性をもっている。著者はアリストテレスの知見を再現しつつ,現代的な課題への射程を探究し,時間や空間を哲学的に扱う上で,ニュートン的時空論以外の可能性を検討する意義を示す。本書は現代の時間と空間理解に新たな一石を投じた意欲作である。

お気に入りカテゴリ

よく利用するジャンルを設定できます。

≫ 設定

カテゴリ

「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。

page top