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ふつうの人の「より良い生活」を提案した服飾デザイナー桑澤洋子(1910-77)。戦中の勤労服から、戦後はユニフォームやふだん着を手がけるなど、現在につながる衣服のデザインシステムをつくり上げました。また、桑沢デザイン研究所、東京造形大学を創立し、亀倉雄策、田村茂、佐藤忠良、勝見勝、河野鷹思らと共に当時のデザイン界を牽引する教育者としての活動もみせた桑澤洋子。
幼少期の出来事、働く女性としての生き方、デザインへの熱い想いが伝わるエピードなど、彼女の生涯を通じて、その活動と思想がわかる1冊です。
◎アーティスト
桑澤洋子(くわさわ・ようこ)
1910年東京神田生まれ、1977年没。
建築雑誌『住宅』記者を経て、『婦人画報』の編集に関わるも第二次世界大戦勃発。戦時中は洋裁を学び、1942年婦人画報社を退社、「桑澤服飾工房」を開店するも空襲に合い消失。終戦後は、服飾デザイナーとして『婦人画報』をはじめ各誌に洋裁、スタイルの提案を寄せる。ふつうの人の「より良い生活のために」を指針に、工場の作業衣、ユニフォーム、制服のデザインや、百貨店の既製服コーナー設置提案、オリンピック東京大会の運営要員ユニフォームなども手がけた。また、1954年戦後初のデザイン教育学校「桑沢デザイン研究所」を設立、後「東京造形大学」を開校するなど教育者としての活動も現在に続いている。
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