改憲的護憲論

集英社新書

改憲的護憲論

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出版社
集英社
著者名
松竹伸幸
価格
814円(本体740円+税)
発行年月
2017年12月
判型
新書
ISBN
9784087210149

1946年、

吉田茂は自衛権を否定し、日本共産党は肯定し、その後も一度も否定していなかった--。

憲法論議の「思い込み」を解きほぐす!
2017年10月の衆議院選挙で争点となった改憲。しかし政権与党が提示する、憲法9条に自衛隊を明記する加憲案をめぐって、国民、メディアの間で、その狙いや問題点に関する議論はどれほど深まっただろうか。

自衛隊を明記しようという加憲案と明記を許さないという護憲派。護憲派が従来の立場からどんなに批判を展開しても、改憲派と護憲派の争いの焦点は、自衛隊を認めるかどうかにあると国民の目に映るとすれば、圧倒的多数が自衛隊に共感を持っている現状において、護憲派は見放されるのではないか。だとしたら、護憲派はどんな論点を提示できるのか――。著者が深い危機感からたどりついた「改憲的護憲論」を世に問う一冊。



◆目次◆



第一章 護憲派とはどういう人のことか

1 非武装の改憲派、専守防衛の護憲派の登場

2 専守防衛か非武装中立かの対立は見せかけ

3 九条に加憲する案とどう向き合うのか



第二章 「戦争」と「平和」は対義語なのか

1 侵略戦争と同じ数だけの自衛戦争がある

2 戦争と平和は通じ合っている

3 戦後の世界で、戦争は減少する傾向にある



第三章 共産党は憲法・防衛論の矛盾を克服できるか

1 「中立自衛」政策のもとでの矛盾と葛藤

2 憲法九条を将来にわたって堅持する時代の矛盾

3 どうやったら矛盾を乗り越えられるか



終 章 護憲による矛盾は護憲派が引き受ける



補 論 自衛隊の意見・合憲論を乗り越える

1 名古屋高裁イラク判決の意味を探る

2 長沼訴訟違憲判決の論理構造

3 国民の生命を守るのは憲法違反か

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