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冷戦後の世界において歴史認識と記憶がアイデンティティ・ポリティクスの焦点として浮上し、国内のみならず、諸国家・国民間の紛争要因に転じている。そうした紛争化が深刻な形で進行したのが、中東欧とロシアをはじめとしたポスト共産主義諸国である。本書では、中東欧諸国・ロシアにおける歴史政治の展開過程を広域的に捉え、欧州統合の進展と同時進行したナショナルな利害に沿った歴史政治が紛争化する局面を描く。
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