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平成元年に刊行されて以来世評の高い明治天皇研究における古典的名著。十六歳の若さで践祚した天子が、困難な内乱期を乗り越え、近代国家体制を確立し「大帝」へと変貌していく様を、共感を持って描く。日本人にとって天皇とは何かを考えるための必読書である。
二〇一八年に王政復古の一五〇周年を迎えることで、王政の復古とは何だったのか、近代日本にとって天皇は何だったのかが改めて問われるだろうし、問われてしかるべきである。天皇退位問題、皇位継承問題、憲法改正における天皇の位置付けの問題などがクローズアップされている現在、それらを一層緊急な課題とすべきだろう。(中略)しかし、古典的な研究に立ち戻り、それに学び、その再評価をおこなうこともまた大事な営みである。そうした古典的研究の先頭に立つのが、他でもない飛鳥井雅道の名著『明治大帝』である。――解説 ジョン・ブリーン
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