取り寄せ不可
暗闇を抜けて迷い込んだのは
美しい湖畔の家――そして、淡い恋。
「きみは誰だ? ぼくの家で何をしている?」
見知らぬ男性に激怒され、寝巻き姿のジョスリンはうろたえた。
ゆうべ濃霧で道に迷った末、景勝地の知人宅に辿り着いたはずだったが、
どうやら入る家を間違えてしまったようだ。
話すうち、マグナスと名乗る裕福な彼とは遠戚関係にあることがわかり、
驚くことに、彼は住み込みでナニーをしてくれないかと言いだした。
求職中の彼女は喜んで引き受け、やがて彼に淡い恋心を抱くようになる。
彼にとって私は、弟の遺児たちの世話係にすぎないというのに……。
日増しに募る切なさを押し隠し、懸命に働き続けるジョスリンの前に
ある日突然、マグナスの元婚約者だという女性が現れて……。
大人の魅力あふれるマグナスの周囲には女性たちの影がつきまとい、ジョスリンは未熟な恋心を封印します。その矢先、彼の過去の秘密が明らかになり……。往年の名作家エッシー・サマーズが、雄大な自然を舞台に描く切なくも美しいクラシック・ロマンスをどうぞ。
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