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『週刊サンニュース』は、戦後のまだ物資不如意な時代、1947年(昭和22)にザラ紙を使って創刊された綜合グラフ誌である。
編集長格は名取洋之助で、戦前・戦中の『NIPPON』誌などにおいて対外宣伝に携わった日本工房、中央工房のメンバーや、戦後派の写真家、デザイナーらがスタッフとなって創刊し、“日本の『LIFE』”となることを目指した。
民主主義の啓蒙記事から映画やファッションまで幅広く扱った誌面は、占領軍の検閲で「リベラル」と判断され刊行が進められたが、猛烈なインフレのためにわずか1年半で休刊に追い込まれる。しかしながらその誌面には、記事とともに当時最高水準のカメラマン、執筆者たちによる戦後占領期日本社会のリアルな状況が克明に写し取られ、他に類を見ない貴重な当時の社会的・歴史的資料となっている。また写真史においては報道写真の状況、ジャーナリズム史においては戦後の新たな報道体制構築の状況、あるいは出版史においては戦後花咲く雑誌文化の展開、それらを探るにおいても欠かすことの出来ない根本資料である。
その紙質の悪さゆえに現存が稀なため、本誌は「幻のグラフ雑誌」とも称されていたが、このたび全41冊を揃えてこの貴重な戦後史資料を完全復刻。別冊に総目次・解説を完備。
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