取り寄せ不可
迫害を受け続ける家族。思春期をむかえた著者は、10代の若者が遭遇する悩みや楽しみをひとつも経験することなく急速に「おとな」になった。労働キャンプに送られる両親。著者にも、下放される日がついに訪れた。文化大革命の残虐な真実をすべて目撃しながら生き、「野生の白鳥」は羽ばたく日を夢見続ける。親子3代、70年にわたる運命の記録!
『ワイルド・スワン』は個人の物語ですが、二十世紀中国の歴史を反映しており、そこが問題なのです。中国共産党は自らの支配を正当化するために公式な歴史解釈を発表していますが、『ワイルド・スワン』はその解釈に従っていません。とくに、毛沢東を中国人民に対して犯罪に匹敵する悪政をおこなった人物として描いており、ここが、毛沢東は基本的に善良で偉大な指導者であったとする北京政府の見解と相容れないのです。(新版によせて)
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