江戸川乱歩と横溝正史

江戸川乱歩と横溝正史

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出版社
集英社
著者名
中川右介
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2017年10月
判型
B6
ISBN
9784087816327

江戸川乱歩「君、こんど『犬神家の一族』というのを書くだろう。ぼく犬神だの蛇神だの大嫌いだ」

横溝正史「復活以後の江戸川乱歩こそ悲劇のほかの何者でもない」



日本の探偵小説を牽引した二大巨頭、江戸川乱歩と横溝正史。

盟友として、ライバルとして、お互い認め合い、時に対立しつつ、

一方が作家として執筆するとき、他方は編集者として支えた。

太陽と月にも喩えられる日本文学史上稀な関係は、どのように生まれ育まれたのか。

二人の大作家の歩みを辿りながら、日本のミステリ史のみならず、

日本の出版史をも描き出す、空前の対比評伝!


「江戸川乱歩と横溝正史――二人を太陽と月に喩えることができるかもしれない。

乱歩が旺盛に書いている間、横溝は書かない。横溝が旺盛に書いていると、乱歩は沈黙する。

天に太陽と月の両方が見える時間が短いのと同様に、

二人がともに旺盛に探偵小説を書いている時期は、ごくごく短いのだ」〈本文より〉


「おそらくは、親友でもありライバルでもあった。

だが、何よりも面白い探偵小説を求める同志だった。

二人がなぜ探偵小説を書いていたのかと言えば、

面白い作品がないので自分で書いていたに過ぎない。

乱歩は誰よりも横溝に読んでほしかったし、

横溝もまた乱歩に読んでもらおうと書いていた」〈「青春と読書」2017年11月号より〉

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