世俗諺文作文大躰

新天理図書館善本叢書

世俗諺文作文大躰

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出版社
八木書店古書出版部
著者名
天理大学附属天理図書館 , 後藤昭雄 , 山本真吾
価格
33,000円(本体30,000円+税)
発行年月
2017年10月
判型
A4
ISBN
9784840695626

『世俗諺文』は、唯一伝存する現存最古のことわざ辞典。『三宝絵』『口遊』の撰者源為憲(―1011)が、藤原道長の長子頼通のために撰述、寛弘4年(1007)成立。当時流布した俗諺・成句を集め、その出典を示し、「今案」や「私云」として自らの説を付記する。152門631章を上中下の3巻に所収、中下巻は伝存せず、上巻も唯一の伝本である。引証する典籍は70余種に及び、「良薬口に苦し」「温故知新」等、後世長く人口に膾炙したものが少なくない。詳細な傍訓や声点が付されている。 所収本は東寺観智院に伝来した鎌倉時代初期の写本で、上巻1軸に223章を収め、本文とほぼ同時代と思われる別筆の校異訂正を施している。

『作文大躰』は、作文や句法の実例を示した詩文作法書である。『中右記』で知られる藤原宗忠(1062―1141)等の編になる詩文作法書。平安時代中期の成立とされるが、室町時代末期頃まで幾度か増補改編された。文を題目・比喩・詩賦等に、また筆(散文)を詔・檄・奏等の諸体に分って、作文の作法や文筆の句法を実例を以て示し、作詩や四六文を作る参考とした。 所収本は東寺観智院所伝、鎌倉時代中期の書写になり、国訓・送り仮名を加え、上欄外には朱注がある。もと2巻で、うち下巻を欠いて上巻1軸。『作文大躰』諸本の源流に位置するもので、成立時の古態を留めており資料的価値は高い。

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