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藤原不比等の子として生まれ、同い年の首(おびと)皇子(後の聖武天皇)と一緒に育った光明子。多くの期待を背負った彼女は、やがて皇后となり、大仏建立等の政策を補佐していく。華やかな天平時代はしかし、長屋王事件、相次ぐ遷都など動乱の時代でもあった。皇太子の死、藤原四兄弟の急死などもあり、光明皇后の生活は愁いに満ちたものとなってゆく。時代史のなかに光明皇后の生涯を位置づけ、新たな人間像に光を当てる。
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