《セクシュアリティをめぐる法学研究の基本テキスト》
ジェンダー法学においてこれまで中心的に取り上げられてこなかった「セクシュアリティ」に焦点を合わせ,性的な欲望や性的マイノリティと法律や社会制度との関係を考える。
◎ 特に性の多様性を主軸として法律や社会制度を読み返し,人間身体のあり方(第Ⅰ部),社会関係における位置づけ(第Ⅱ部),言説空間の流れ(第Ⅲ部)を分析。
◎ 性の多様性や性的マイノリティを単に対象化するのではなく,法律や社会制度のあり方そのものを問いなおした野心作。
【目 次】
はじめに
Chapter 0 プロローグ―「セクシュアリティと法」とは何か?― 〔谷口洋幸〕
第Ⅰ部 人間身体と法
Chapter 1 性 別―法的性別の根拠は?― 〔石田仁〕
Chapter 2 性同一性障がい―性別違和をもつ当事者に法は応答できているか?― 〔田巻帝子〕
Chapter 3 性刑法―誰をどのように守るものであるべきか?― 〔関良徳〕
Column ① 妊娠・出産 〔小久見祥恵〕
第Ⅱ部 社会関係と法
Chapter 4 親 子―性的マイノリティは親になれるのか?― 〔山下敏雅〕
Chapter 5 婚 姻―カップルの特別扱いに合理性はあるか?― 〔齊藤笑美子〕
Chapter 6 暴 力―DVは異性間だけの問題か?― 〔森あい〕
Chapter 7 企 業―企業が性的マイノリティにできることとは?― 〔菅原絵美〕
Chapter 8 学校教育―「性の多様性」学習の保障に向けて必要なこととは?― 〔渡辺大輔〕
Column ② 米国のLGBTとアダプション 〔上野善子〕
第Ⅲ部 言説空間と法
Chapter 9 人 権―誰のどのような人権か?― 〔堀江有里〕
Chapter 10 ノルム―平等か解放か?― 〔綾部六郎〕
Chapter 11 クィア―クィアな視点は法学に何をもたらすか?― 〔池田弘乃〕
Column ③ 法と科学とセクシュアリティ 〔吉良貴之〕
Chapter 12 エピローグ―「セクシュアリティと法」のゆくえ― 〔谷口洋幸〕
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