ビッグデータの解析による政治・世論の見える化が、暮らし・社会・政治の地殻変動を明らかに!
今、世界各国で注目のテーマを客観的な分析手法で読み解く!
数年前、韓国で大規模スーパーが安価で量も多いピザの販売を始めたことが、小規模なピザ専門店の経営を圧迫するとして、SNS上でスーパーの経営者が批判された。それに対しこの経営者が、どちらを選ぶかは消費者の選択だ、と反論したことから「炎上」し、そこに有識者、さらに政府関係者までも参加し議論が盛り上がった。この論争は大型スーパーの営業を規制する法律の制定につながる。
本書では、この事例に代表される、日本でもありそうな、SNS・既存メディアと政治をめぐるさまざまな事例が、ビッグデータを活用した解析を元に読み解かれている。特に、韓国では政治の情報公開が進んでいるため、議員の国会における投票行動と自身のSNSでの発言傾向の整合性や、政党内の派閥活動の様相なども定量的に描き出されているのが興味深い。
日本におけるビッグデータの活用はマーケティング分野が中心となっているが、本書は政治や社会の分析・理解にも有用なことを示しており貴重で、韓国に関心を持つ方はもちろん、ビッグデータを活用した政治学研究、あるいはメディア論に関心がある方にも参考となろう。
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