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「基盤の解体」を鍵語にしてフォークナー創設の架空の土地、
ヨクナパトーファを舞台にした
複雑かつ難解な代表作『響きと怒り』『八月の光』
『アブサロム、アブサロム!』『行け、モーセ』を読み解く!
南北戦争での敗北によってアメリカ南部で
劇的に引き起こされた〈人種・階級・ジェンダーの境界のゆらぎ〉
= 〈貴族階級の白人男性層という旧南部社会の基盤の解体〉を、
〈ストーリー〉の時間と空間の基盤を解体する技法により、それが
いかに強化されているのか、とスリリングな文学読解に本書は誘う。
第二部では、南部作家コーマック・マッカーシーや
映画作家クエンティン・タランティーノ、イニャリトゥ、アリアガ
へのフォークナーの影響、そして、横溝正史の小説を比較。
さらに、大橋健三郎がなぜフォークナー研究に至ったのかを
考察して、日本人がフォークナーを研究することの意味を探る!
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