1~2日で出荷、新刊の場合、発売日以降のお届けになります
触媒は化学反応の速度や選択性の制御に不可欠な化学物質であり,なかでも「固体触媒」は,我々の日常生活に必要な工業製品の製造や地球規模での環境保全のための汚染物質の除去に重要な役割を果たしている。本書はこれからの持続可能社会の構築を目指して触媒化学を学ぼうとする理工系大学学部・大学院生や化学系企業研究者を対象に,固体触媒の入門書として執筆された。
第1章では固体触媒の定義・種類・用途について,第2章では固体触媒の構造と触媒反応の相関について述べ,キャラクタリゼーションのための物理化学的手法,特に最新の表面分光法を概説されている。第3章では固体触媒の調製法をその原理から解き明かし,調製した触媒の活性試験法について,第4章では固体触媒の反応の場である表面で,反応物がいかに振る舞い生成物に変換されていくかを反応速度論の観点から述べ,それを踏まえて固体触媒のデザインのための要点がまとめられている。最後の第5章では固体触媒の利用として,化学工業やエネルギー・環境保全・バイオマス資源の有効利用など,21世紀の持続社会を担う新しい触媒の活躍の様子が紹介されている。
化学の要点シリーズの最大の特徴である「コラム欄」には筆者とその共同研究者の最近の研究成果がトピックスとしてまとめられている。これらを通して“触媒研究の面白さ”を読者諸氏に伝えたいという著者の思いが伝わる内容である。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。