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今年もまた、ロウバイの花が庭に咲いている。黄色いかれんな花が咲き、辺りを輝かし、ほのかに春の香りをただよわせている。その木はずっと私たちを見守ってくれている。毎年、毎年、これからもずっと。温かな眼差しで父の思い出をつづる身辺雑記の表題作と、日常を細やかに描いて豊かに生きるために自己を見つめ直す「富士のある風景」の小説2編。
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