取り寄せ不可
乙女の窮地を救う騎士のごとく現れた彼。
その姿は偽り、それとも真実……?
まもなく結婚式が始まるというのに、花嫁姿のミーナは泣いていた。
花婿は、かっとなるとすぐに暴力を振るう卑劣な男だが、
借金を返すためには、彼と結婚する必要があるのだ。
するとそこへ、見覚えのあるハンサムな男性が訪ねてきた。
ネイト・ブランズウィック──ホテル客室係のミーナが担当する、
スイートルームに泊まる大富豪だった。彼はミーナの話を聞くと、
驚くべき提案をした。「僕と結婚すればいい。決めるのは君だ」
ミーナはネイトを信じて簡素な式を挙げ、彼の屋敷へ逃げ延びた。
数カ月後、妊娠した彼女は夫の本心を知り、深く傷つくことに……。
作家競作8部作〈ディ・シオーネの宝石たち〉第7話は、ディ・シオーネのきょうだいたちとは母親違いのネイトと、貧しいホテル客室係ミーナとの甘く切ないロマンスです。最終話もお楽しみに!
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