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「来るべき『世界文化』なるものに対して、われら東洋民族の一員として、それは大いに貢献すべきものをもっておる」--。
アメリカ、イギリスの諸大学で教鞭を執り、直に西洋思想にふれた大拙だからこそ看破できた東洋思想の優れた特性。曰く「世界の至宝」が、二分性の上に成り立つ西洋思想の不備を補い、互いに補完し合うことで、真の世界思想を可能にする。
帰国後に執筆され、大拙自ら「近来自分が到着した思想を代表するもの」という論文、十四編すべてを掲載。大拙思想を最もよく表す最晩年の論文集。
解説・中村元/安藤礼二
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