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人間の業が奏でる悲喜劇
俺らたぶん、
ゆーっくり滅びてんだ。
ずーっと、その途中。
だから俺たちは、
悪あがきって名前の踊りを、
踊りつづけるしかねえんだよ。
(本書より)
*
母親の介護をネタに再起をかける演歌歌手のまわりで、奇怪なパートナーシップによる「不協和音」が鳴り響く――。わかっちゃいるけど、やめられない。限りなく深い人間の〝業〟が奏でる悲喜劇。そこに、神々しい光が差す!
15年前に荻野目慶子による主演で初演された衝撃の問題作が、封印解除。時を経て「業音」の調べが、笑いとともに狂おしくも切実さを増した。介護、宗教問題、エイズなど、現代社会が抱える問題を描き、生々しい感情をさらけだした人物造形により、普遍性のある物語へ昇華された。
表紙イラストは著者渾身の書き下ろし!
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