「この曲は皇太子が生まれた時に
天から降ってきたように作ったのです」
「この曲」とは、皇后陛下美智子さまが作曲した
子守唄「おもひ子」のこと。
美智子さまが皇太子妃時代に、
幼い浩宮さま(皇太子さま)を寝かしつけるときに
口ずさんだことがきっかけで生まれた子守唄
といわれています。
子を思う母親の心情をうたった
美智子さまの美しいメロディー。
この子守唄を、日本を代表するソプラノ歌手の
鮫島有美子さんが歌うCDに、
「週刊平凡」「平凡」が撮影してきた
美智子さまとお子さまがたの秘蔵写真を添えた、
愛に満ちたCDブックです。
美智子さまが作曲された「おもひ子」は、
明治から大正にかけて活躍した
詩人の故・宮崎湖処子(みやざき・こしょし)さんの作。
その詩に込められた
子を思う親の愛に感激してお作りになられた曲で、
幼い浩宮さま(皇太子さま)や礼宮さま(秋篠宮さま)たちを
寝かしつけるときの子守唄にされてきたものです。
「おもひ子」は、
1969年7月に行われたチャリティコンサートで
広く一般に向けてお披露目されましたが、
時を越えて2016年10月、
ベルギー国王夫妻が東京で開いたコンサートに
天皇、皇后両陛下が招待され、
そのコンサートのアンコール曲として演奏されました。
美智子さまにとっては、
まさにうれしいサプライズでした。
天皇陛下は皇太子時代、
家族が共に笑い、
共に暮らす温かい「ホーム」を
夢見ていらしたそうです。
その陛下の思いに誰よりも賛同し、
寄り添うかたちで実現された美智子さま。
御自身が公務で海外に出かけられたときには、
でんでん太鼓に笙の笛の「江戸の子守唄」や
「メーメー子やぎ」などをテープに吹き込んで、
留守中のお子さまたちが寂しがらないようにされた
というエピソードも伝えられています。
どの家族、家庭にもあるような子を思う母の愛。
ご自身が作曲された子守唄「おもひ子」にも、
まさにそうした愛が満ち溢れています。
とかく親子の絆も薄まりつつある現代、
大人になってから子ども時代を振り返り、
そこに母の歌う子守唄の思い出があるというのは、
何と素敵なことでしょう。
現代の若い母たちにも、
未来をみつめた子守唄の大切さを知ってほしいと思います。
皇太子時代に沖縄を初めて訪ねられた
天皇陛下がお詠みになった御歌にも
曲を添えられた美智子さま
(「天皇陛下御作詞 皇后陛下御作曲 歌声の響」朝日新聞出版刊)。
幼い頃から音楽、詩、文学を愛し、
文化に深く関わってきた美智子さま。
こうした美智子さまからの豊かなこころの贈り物は、
家族愛を越えて
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