現在、全国各地で盛んに「郷土色」の掘り起しが試みられている。公園と庭園は、誰もがその「土地そのもの」を楽しむことができる、とても身近な地域観光資源。本書でとりあげる300事例以上の自然公園・都市公園・庭園は、どれも緑と水の織りなす美的空間であり、快適空間。地形地質、植生、池水などの自然を素材にし、土地のおもむきである風土性や土地のアイデンティティである地域らしさを表している。北海道のイサム・ノグチのモエレ沼公園や鹿児島の島津光久の仙巌園(磯庭園)を一例にあげても、その土地・風土にこそ誕生した空間であることがよくわかる。公園は、野外・観光レクリエーションの推進、都市環境の保全、美観の創出、防災空間の確保。庭園は、観光・鑑賞・饗宴の場の提供といった機能がある。本書ではこれらの最大の魅力である、地域固有の自然・風景・歴史・文化とのふれあい、楽しみ方を紹介。
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