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作家のわたしが、ときどき家の近くを散策していると、見知らぬ女の子が「おじさん」と声をかけてくる。ちょっと生意気で、とても美しい少女だ。彼女がそばにいると、わたしの周囲に、いつも不思議な光景があらわれる。
道を歩いている警察官のあとを、わたしと少女が追いかける。しかし、どんなに走っても警察官には追いつけない。(「去りゆく警察官」)
公園のブランコでカップルの男女が、まるで芝居のセリフのように、同じ会話をなんども繰り返している。(「ブランコのカップル」)
など、全7話のショートストーリーは、いずれも都会の片隅で日常と幻想がまじわる奇妙な物語。すべて「オレンジ色」が関係している。そして、最後に美少女の正体が明かされるが・・・。
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