特集:冷戦期のインテリジェンス
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『情報史研究』第7号は、特集を「冷戦期のインテリジェンス」とし、冷戦時代における各国の情報機関や情報活動について様々な角度から検証する論文と研究ノートを掲載した。
大野直樹「アイゼンハワー大統領のインテリジェンスの利用 ―CIAのソ連・東欧分析に着目して―」は、インテリジェンスの重要性をよく理解していた人物とされながら、これまで十分に解明されてこなかったアイゼンハワー大統領に注目し、そのインテリジェンス・コミュニティの運用実態についてソ連・東欧に関するCIAの情報分析をもとに分析をしている。
大原俊一郎「ドイツ連邦情報庁(BND)の起源と米独情報機関の成立 ―アメリカ情報部の官僚的抗争とドイツ情報機関の組織形成」は、アメリカ陸軍との提携によって設立されたゲーレン機関が軍からCIAへと移管された際にアメリカ情報部内で発生した官僚的抗争と、移管によって形成されたドイツとアメリカの情報機関関係について分析をしている。
奥田康広「ベヴィン外交における中国問題 ―1949年前半期におけるIRDの活動を中心に―」は、イギリスのアーネスト・ベヴィン外相の外交に着目し、ヨーロッパに対するものとは大きく異なった中国に対する外交政策について、外務省情報調査局文書などをもとに分析している。
佐々木太郎「ソ連の〈影響力行使者〉の概念と諸類型」は、ソ連が冷戦時代に多用したエージェントの一形態である〈影響力行使者〉を取り上げ、これまで研究者らの間で混乱が見られたその概念を新たに規定し直し、それをもとに共産主義運動に関与した人々の様々なタイプとの関係性を理論的に検証して類型化している。
本号は上記の特集のほかに、書評として小島吉之「グレン・グリーンウォルド著『暴露 スノーデンが私に託したファイル』」を掲載した。
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